【スローライフ阿寒】

自然の中に置かれると人は何を、どう、考えるのか、ゆっくり対話しながら生きたい

「平成元年12月16日」

※「令和」という元号になって、初の年末。「今年の一字」にも案の定、「令」が選ばれた。元号にはあまり関心の高いほうじゃないが、「平成元年」は記憶に残る元号だ。この年の12月16日未明、母親が帰らぬ人となった。看取った時のシーンは永久に忘れることはないだろう。

 

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※容体急変で病室に入った時、看護師が母親の吸引処置をしてた。母親は目をつむって吸引を受けていたが、突然「コン」と軽い咳をした。3度目に咳をした時、急に目を開いて「何が起こったの?」という顔をした。一瞬後、肩からふ~っと力が抜け、深~いため息をついた後ゆっくりと瞼が閉じられた。何故かその時、「魂」がふゎ~と体外に抜けていったように感じた。空気の中から何かが抜けたような感じがした。

 

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※お棺が自宅に到着した時も異常だった。母親と二人暮らししてた猫の「マヤ」がどこからともなくバ、バ、バッ、と跳びだして来て運ばれてきた母親のお棺に上に跳び乗ったのだ。しきりに匂いを嗅いでいる。それからお棺に纏わりついて葬式まで2日間、離れようとしなかった。「何が起こったか、分かってるんだ」。涙が出そうになった。

 

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※あれから30年。今年は33回忌になるんだろうか。マザコンだった身は、この2つの光景を昨日の出来事のように鮮明に覚えている。しかも深~く感謝してる。誤解を恐れずに言えば「子孝行」の親だった。(父親は自分が31歳の時に亡くなっていた)。介護生活を避けるように、人生を全うしてくれた。享年74歳だった。

 

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※今年も例年の如く、来年用「高橋の手帳」を買った。この12年間同じタイプのスケジュール帳だが、今年は「ブラック」は製造してないらしい。元号が変わったからだろうか?やむなく「ネイビー色」に変えた。

 

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※「平成は遠くなりにけり」。だが、母親の死去と、その間に起こってきた政治の劣化は目を覆うものがある。ことに最近の政治家ども、直近の政治家どもの生き様は酷い。「国民孝行」「公僕」たる生き方を忘れた政治家たちを決して許してはならない・・・「ネイビー」の手帳を手にして改めて決意した。