【スローライフ阿寒】

自然の中に置かれると人は何を、どう、考えるのか、ゆっくり対話しながら生きたい

「フラッシュ・バーン!」

※久し振りに大親友「シンちゃん」が訪ねて来てくれた。サッチンを含む部下を4~5人引き連れてる。「ヌマちゃん、さし振り。元気?」(シンちゃんは「ヒ」と「シ」の使い分けができない)「いやぁ、シンちゃんひさしぶりっ!変わってないなぁ」

 

(氷点下で咲くタンポポ。生命力に圧倒される。遺伝子を残す綿毛をどこに飛ばす?)

 

※「それにしても、阿寒は寒みいなぁ、早くも零下だってじゃん。東京じゃまだ18℃あるのにさぁ~。もっとも、『阿寒』にゃ『寒」の字が入ってるからさ、寒み~のは当たり前かぁ・・」。シンちゃんは、江戸弁交じりの巻き舌で、寒さを言った。

 

(今頃珍しいエゾ二ウ。花は小さいが枯れずによく頑張ってる)

 

※「シンちゃん」は、親子四代江戸・東京。言わば「江戸っ子」というワケだ。そのせいか「あいつは煙草盆だから」(でしゃばり)とか、「畳に酒呑ませるな」(酒をこぼすな)などの大江戸用語をよく使った。「ゼニ」や「ハナッから」は日常用語だった。

 

(東日本では「ヨシ」、西日本では「アシ」同じ種だ)

 

※「蕎麦くいてえなぁ」そう言うので釧路へ。「蕎麦懐石」をご馳走した。相変わらず美味そうに食べる。何よりも吸いこむ音がいい。だが、案の定「この緑色の蕎麦はいただけねぇなぁ、新蕎麦じゃねえなっ」。そう釧路はクロレラ粉入りの緑蕎麦が主流だ。

 

(名を知らぬ雑草にも霜)

 

※一杯飲りながら、急に「シンちゃん」が言った。「タンポポはすげえなぁ、この霜でも子孫残そうとしてる」そう言えば、雪虫に混じってタンポポの綿毛が飛んでる。「ウクライナ人も同じ、辛抱の末、きっと勝つぜっ!プーチンの野郎とは根性が違うっ!」

 

(クローバーの花も耐えてる)

(デッキの手すりにも霜)

 

※久しぶりの「シンちゃん節」だった。暫く世界政治論議で盛り上がった。と、誰かが言った。「記念に写真撮りましょうよ」。シンちゃんとオイラが真ん中。フラッシュが焚かれた。眩しいっ!あれれ、辺りが真っ白で何も見えない。

 

(葉が落ちて見通しの良くなった裸木に半月)

 

※ようやく見えてきた風景は、ウチの寝室。「シンちゃん」達は消えてた。シンちゃん。元会社の同僚。二二六事件と同じ1947年2月26日生。1997年1月31日永眠。享年49歳。一緒に過ごした時間は女房より長いっ!プーチンの居ない、いい時代だったなぁ。