【スローライフ阿寒】

自然の中に置かれると人は何を、どう、考えるのか、ゆっくり対話しながら生きたい

「白茶緑紅茶地帯」

(紫蝦夷ツツジが咲き始めた。福寿草の後にやってくる第2の春の使者だ)

 

※この文字の並びを「道東の季節」、と読み取った人は流石だ。地付き娘のミーちゃんは言った。「ここいら辺は色で季節を分けられるのよね」。つまり辺り一面真っ白の新年→雪解け後の枯草色→萌え出る春→万緑の夏→紅葉→枯草色→また白、というわけだ。

 

(エゾツツジ。なんとも清楚だ。北国にしか咲けないツツジなんだろう)

 

※ミーちゃんは付け加えた。「だからあたしは、山崎豊子の『不毛地帯』を捩って『白茶緑紅茶地帯』(はくちゃりょっこうちゃちたい)と呼んでるの」。確かに移住した頃、化学反応の如く風景が劇変するのを実感したことがある。なるほど、と膝を叩いたもんだ。

 

(オンコ。一般的にはイチイ(一位)一字で表すと櫟「クヌギ」と同じ字になる)

 

※今日から5月。GWに入った。木々も手足を伸ばし始めたようだ。ミーちゃんが言った「白茶緑紅茶地帯」の三番目の季節。一年で最も輝く季節だ。今年は気候が不安定で0℃になったりするが、それでも「薫風」が吹き「山笑い」「風光る」珠玉の季節だ。

 

「やはらかに柳あをめる北上の岸辺目にみゆ泣けと如くに」 啄木もこんな光景を目にしたんだろうか)

 

※冬の間「瘦せ細った」山々は、「芽吹き」という薄衣を纏い、1日ごとに膨らんでいく。そのうちに万緑に着ぶくれたようになるだろう。希望と言うのはまさにこういうことを言うんだろう。その先陣を切ってエゾツツジが咲き始めた。

 

(エゾヤマザクラの蕾はまだ堅い。が、来週には開花しそうだ)

 

ウクライナも同じような季節だろうか?「風は光ってる」だろうか?もうじき大規模反転攻勢が始まるという。ウクライナの人々には何とか「独裁秘密暗闇地帯」の手を逃れ、「自由闊達穀倉地帯」の豊饒な空気を満喫できますように・・切に願うばかりだ。