【スローライフ阿寒】

自然の中に置かれると人は何を、どう、考えるのか、ゆっくり対話しながら生きたい

「おらが富士」

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※東京の「銀座」は上品な繁華街のシンボルとして、長い間国民が憧れ続けてきた。その証拠に地方都市には、「戸越銀座」「長野銀座」など、「銀座」の名を模した街の名が山ほどあるのはご存知の通りである。

 

 

※それと似たようなものに「富士山」がある。言うまでもなく「富士山」は、日本一標高の高い山。その美しさもにおいても世界一と言えよう。もしかしたら、明治維新後、日本には「フジヤマ」「ゲイシャガール」しか誇るものがなかったのかもしれない。

 

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※ま、「ゲイシャガール」は男の欲望の粋だから別として、「フジヤマ」は(当時の文化を含めて)それほど世界に誇れるものだった。当然、地方にもあやかるものが出てくる。

※実際、「津軽富士」「利尻富士」「我妻小富士」など、全国には340座に及ぶ「富士」があるという。モチロン、それは当然コニーデ型の形状が前提になる。それだけ大奥の地域が郷土に誇りを持ちたかったんだろう。

 

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※写真は、ここから直線距離で50kmの活火山、雌阿寒岳である。が、イチバン左側の峰は「阿寒富士」、つまりは「おらが富士」だ。最近は雌阿寒岳の一環としてみられてるが歴とした「おらが富士」だ。先人たちはこの山容を見て仕事に励んだんだろう。

 

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※さて、最近我が国じゃこうした誇りを持てる、もしくは誇りとなる事柄がるだろうか。心寒い状態とは言えまいか。原因はモチロン、政治家の劣化、官僚の劣化、それに国民の劣化だ。「阿寒富士」の麓に咲き始めたネコヤナギはそんなことを問うている。