【スローライフ阿寒】

自然の中に置かれると人は何を、どう、考えるのか、ゆっくり対話しながら生きたい

「名作映画!ひまわり」

※ラストシーンに涙を見せなかった観客は殆どいないだろう。1970年昨製作。イタリア映画「ひまわり」。モスクワ行の汽車に乗るマストロヤンニを見送るソフィアローレン。二度と会えはしない元夫婦。これほど哀しい映画は自分にとっても始めてだった。

(今夏は一度刈ってしまったので出遅れたが、二度目の発芽で種が獲れそう、老ひまわり)

 

※地平線まで広がる「ひまわり畑」とヘンリー・マンシーニの曲は、イタリア同様敗戦を味わった日本人の心を鷲掴みにした。名作映画とはこれを指す、と言っても過言ではあるまい。撮影地ウクライナへルソン州。旧ソ連と共同製作されたことも注目された。

(まさにスマイルマーク。壮年期の良い笑顔です)

 

※だが製作53年を経て今、この映画は別の意味で話題になってる。言うまでもなくロシアのウクライナ侵攻。もう一つは「撮影地はへルソン州じゃなく、中部ポルタワ州チェルニチー・ヤール村という村であったらしい」こと。NHK鹿児島局のDrが突き止めた。

(まさに青年期を迎えんとしてる。太陽に顔を向けてエネルギーを吸収せよ)

 

※なぜ撮影地は嘘だったのか?「第2次世界大戦当時、ソビエトで捕虜なったイタリアの将兵のうち4分の3が飢えと病で犠牲になった」。「この小さな村辺りにイタリア兵の墓標が数知れぬほどあった」。「そのため旧ソ連指導部はフィルムカットを要求」。

(Boys be ambitious!)

※このことから、撮影地を急遽へルソンという名に変更したのだという。名作「ひまわり」は50年経った今でも、旧ソ連の偽情報体質をちゃんと保存してくれてるのである。因みに、旧ソ連においても現ロシアでも、この映画が放映されてはいないという。

                  ★

※この映画を見ることは、生の戦争を感情で受け止めるいい機会なのに、ロシア指導部及びロシア国民は、その機会に触れることを避け、ミサイル製造に励んでるようだ。ウチの庭の「老・壮・青・幼」のひまわりを観ながら、ウクライナに想いを馳せてる。