【スローライフ阿寒】

自然の中に置かれると人は何を、どう、考えるのか、ゆっくり対話しながら生きたい

 『鮭』は“サケ”か?“シャケ”か?

鮭。アイヌ語で「カムイ・チェップ」(神の魚)と呼ばれるこの魚は、二つの呼び名を持っている。“サケ”と“シャケ”だ。
ワードの辞書でも“サケ”or“シャケ”と入力すると、両方とも『鮭』の漢字が出てくる。一体、ドッチなんだ!
早速、疑問解明調査隊が緊急出動、酔漢たちの声を聞いた。「“サケ”と“シャケ”の違いを述べてください」。すると、実にユニークな回答が集まった。
「ご飯のおかずがシャケ、酒の肴がサケ」「海で獲れるのがサケ、川で獲れるのがシャケ」
「天然モノがシャケ、養殖モノがサケ」「朝食べるのがシャケ、夜食べるのがサケ」。
面白い!
こんなのもあった。
「メスがサケ、オスがシャケ」「辛塩がシャケ、甘塩がサケ」。
解明調査隊長のヌマピーは、ことの真実を確かめるべく釧路空港動物園に飛んだ。
シマフクロウが、『鮭』を捕らえて飛んでる。川ならぬ鋪道には、二匹の『鮭』が力強く泳いでた。一匹は鼻曲がり、もう一匹は丸い鼻をし腹が膨らんでる。どうやら、雌雄のツガイらしい。見るところ、魚体からして両方とも4年魚。アラスカの沖を回遊して、母川回帰した姿かもしれない。
実物なら、二匹はこの先細川に入り産卵・放精後、メスは間もなく、オスも一週間ほどで死んでしまう。
そしてさまざまな動物や、植物の栄養源となる。まさしく循環型のエコ活動を何万年も繰り返してきたのである。アイヌが「神の魚」と呼ぶのもむべなるかな、である。

結局、釧路空港動物園では“サケ”と“シャケ”の差異については、ヒントの欠片も見つからなかった。
広辞苑にはこう書いてある。{シャケ=サケの転}。そりゃ、そうなんだろうけど、しっかし、気が利かないねえ。
結局、酔漢たちのバカバカしい遊びに委ねるしかないかぁ。
でも、こういうバカバカしい遊びがイマジネーションを養い、明日の活力産むと思う。他にもこうしたバカバカしい遊びのネタはないだろうか?