【スローライフ阿寒】

自然の中に置かれると人は何を、どう、考えるのか、ゆっくり対話しながら生きたい

子育て最前線!

学校帰りの小学生が大きな声で言う。「こんにちわ!」。
いまや挨拶の出来ない若者が多い中、けなげな挨拶は感動的である。これは親の教え方なのだろうか、地域ぐるみの指導の成果なんだろうか?
何れにせよ、「少なく産んで、しっかり育てる」。若い世代のそんな子育て観が伝わってくる。
同じ子育て観を、どうやらカラスも持ってるらしい。子ガラスを護るために、親は必死になる。凶暴になる。
それを聞いていたにも拘わらず、去年はチョッとした振る舞いから親ガラスの執拗な攻撃を受けた。
何しろ3ヶ月以上、外へ出ただけで口撃される。しかも、不肖ワタクシ、特定だ。
終いには、蝙蝠傘を差さないと外へ出れなくなってしまった。子ガラスが巣立ちし、攻撃が治まった時、安堵した。「やれやれ、これで襲われることはないだろう」。
だが、実はいま、暗鬱な気分になっている。巣立ち後2ヶ月近く周辺に滞在した子ガラスが、どうやらハグレガラスになって、戻ってきたらしいのである。
そいつは頭部が異常に小さく、特徴的な体型をしてた。飛ぶ訓練がなかなか上達しかなかった。時には枝を掴み損ねて、落ちたりした。親ガラスは付きっ切りで自分の飛ぶ姿を見せている。冬の間も時々は親子共々、近場の電線に雪を被りながら停まってた。
3ヶ月ほど前から親も、子も見えなくなり、「やれやれようやく大人になったか。これで独立するだろう」と思っていた。
だが、甘かった!二週間ほど前に忽然と戻ったのである。折角蒔いた花の種や、生ゴミ肥料を掘り起こす。道路の虫を追いかけて、かなりのスピードで走り回ったりしてる。
一言で言えば傍若無人、車が来てもよける気配はない。近所でも評判になり始めた。「去年の子っこだ」
その傍若無人が、2〜3日前、何と二羽に増えた。参った、連れ合いを連れて里帰りしたらしい!さらに、去年の巣の近くに、再び愛の巣をつくり始めてる。
・見あぐれば去年の鴉の巣に烏である。
「いやあ、また今年もかぁ。また今年もカラスに遠慮しながら暮らすのかぁ」。暗鬱だ。
人間の子供と違ってコチラは感動するわけにゃ行かない。だが、ワタクシも去年よりは多少、オトナになった。
「なあに、親が自らの遺伝子を次代に残すことに必死になるのは当たり前だ。それは人間もカラスも同じ、周囲は優しく見守るしかない!敵意を表に表さないぞ」。
カラスにはこれで対処できる。だが、人間にはハラハラすることが増えた。このところ親による幼児虐待や子殺しが多すぎないか?コチラはどう対処したらいいんだろう?