【スローライフ阿寒】

自然の中に置かれると人は何を、どう、考えるのか、ゆっくり対話しながら生きたい

「熱・中・症」

※「3日続きの猛暑」の午後、友人宅から徒歩で帰ってきた。流石に暑い。家の中に入るとドアというドア、窓という窓がすべて開け放たれてる。トイレの窓もだ。モチロン網戸は閉まってたが、何故か窓枠に置いた消臭剤のケースが落ちていた。

 

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(北の怪植物「エゾニュウ」。アイヌは「シウ・キナ」(苦い草)として食料に)
 

※犯人はクルルか?少し叱ってやろう。「クーちゃん、クーちゃん」。何時もはすぐに見つかるのに返事が無い。家中探したがいないっ!・・・「脱走したっ!」。さぁ、大騒動だ。同居人が家の裏に回った。「クルル~、ク~ちゃん」と呼ぶ声が聞こえる。

 

※ここからは同居人の話だ。「見たら、隣の空き地にいたのよ。呼んだら何時もなら近づいたり逃げたり、ゲームを愉しむのに、フラフラと寄ってきたの。足元まで来て『もうだめ~、って雰囲気だったからすぐに抱きかかえて玄関まで連れてきたんだよ」

 

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熱中症に懲りたようで、懲りてない。耽々と脱走を狙ってる)

 

※玄関に横たわるクルルは完全にグロッキー。バンディング(舌を出してハアハアしてる状態)がスゴイ。涎も垂らしている。「ヤ、ヤ、熱中症だ」。どうしよう。

※幸い痙攣はしてない。まず冷やさなくっちゃ!ウチにはエアコンや扇風機がない。全部ナチュラルエアコンだ。が、幸い団扇はある。ともかく団扇であおぐ。保冷剤をタオルに巻いて、脇の下に押しあてた。10分以上やってたかナァ。クルルのバンディングは収まった。

 

※やれやれ。何とかダイジョウブそうだ。それにしても苦しそうだったなぁ、思わず口を開けて涎垂れっぱなしのライオンを思いだしちゃった。シンクロニシティかもしれないが、当日の道新夕刊には「ペットも熱中症対策を」との記事が載ってた。

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※記事を読むとどうやら、怪我の功名で処置は正しかったようだ。処置は人間と同じなのだ。それにしてもどこから脱走したんだろう?あれだけ注意してたのに・・動物の行動はワカラナイ。もっともトランプの行動はそれ以上に理解できないんだが・・・

 

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※今日も救急車のサイレンが何度鳴ってる。北緯43度を超える北海道で、これほど熱中症が増えるとは、一体10年前に誰が想像しただろう?地球温暖化は人類の最大の脅威だ。

 

※明日の選挙に勝ちたいだけの個人的欲望で人類の未来が壊れつつあるのを体現するの辛いっ!トランプよ、トランプ支持者達よ、最後にババ引くのはアンタたちだけじゃないんだぜ。地球全部なんだぜっ!『再選に熱中する「熱中症」』なんてもってのほかだ。ヒラリーならぬ、アンタ、トランプこそ刑務所に行けっ!」

 

★今日はヒロシマの被原爆記念日だ。74年前の今日も、こんな暑さだったんだろうか?考えさせられることは多い!

「参院ビッグバン」

参院選の翌日、早くもコスモスが咲いた。コスモスと言えば初秋の季語だ。「今年は夏が来ないうちに終わっちゃったなぁ・・・マツヨイグサも咲いてるし・・・」。

 

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(24日撮影。風を「オイデ、オイデ」と手招きするように揺れてた)

 

※ところがどっこい、28日にいきなり夏がやってきた。当地は34.2℃になったのである。5月28日の38.8℃にもビックリしたが、いきなりの34.2℃にもビックリした。まだ関東も東北も梅雨明け宣言が出てなかったのに、だ。

 

※だが、もっとビックリしたことがある。「参院選のビッグバン」だ。何しろ「れいわ新選組」からふたりも当選者が出た、それもALS患者と重度障碍者だという・・・。恥ずかしながら、しかも自身、難病の身でありながら、想像だにしていなかった。早めに期日前投票を済まし、政党要件を満たした政党だけに注目し、与党の勝利と決めつけてた自分の馬鹿さ加減が腹立たしいばかりだ。

 

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(月見草とよく間違われるマツヨイグサ。「待宵」は晩夏の季語だ)
 

※実は参院選の翌日は、地元局「FMくしろ」の「難連便り」というコーナーに出演させていただいてた。そこで恥ずかしげもなくこんなことをコメントしてた。『潰瘍性大腸炎クローン病にかかわらず、誰もがある日突然、難病に罹ることがあります。決して他人事じゃないので、難病という病気に関心と理解を深めていただければ、と思います」。いやぁ、穴があったら入りたい・・・。

 

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(最近、頻繁に現れる♀のエゾシカ。いつも単独行動だ。時には道を走ることもある)

 

※それにしても「参院ビッグバン」だった。重度障害者が国会議員になったのである。社会が大きく変わる道を拓いたのである。参院の本会議場じゃ早くもバリアフリー化に向けて工事が始まった。自分の馬鹿さ加減を嘲笑ってる場合じゃない。穴に入ってる場合じゃない。カラダが芯から燃えるエネルギーを貰った。

 

※さて、既存の政治家のセンセイ方、この「参院ビッグバン」ならぬ「社会ビッグバン」という事実をどう受け止めるんすかっ?

「夏なのに、気分は厳冬。」

 

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※予想した通りだった、とはいえ、無力感に襲われる。投票率野党共闘、与党過半獲得・・・この国に住む人々は、思いだしても寒気のする政権にお墨付きを与え、子供達に「やり得がいい」とする未来を選んだっ!・・・言葉を失う。凍えそうだ。

 

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※だが一筋の光はあった。改憲勢力3分の2割れ!これで当面、「宝物」である憲法9条の改憲発議はできなくなる。(もっとも、公明党や無所属が今後どうなるかはわからない)。その不安はある。一刻も早く独裁体制を打破、欺瞞、虚偽、隠蔽、強権発動、1強を覆して明るい未来に翔びたいものだ。この国に住む人民はもっと民度を上げなけりゃならない。

 

 

「無秩序の秩序」のほうがマシっ!

※もはや夏は終わったのか?と思う人もいるだろう。だが、写真の紅葉は、秋の紅葉とは違う!北国では頻繁に起こる現象で、簡単に言えば急激に増す太陽の光の強さにエゾヤマザクラ光合成が追いつけず、自ら身を守るためのいわば「自己免疫」が活動した結果の紅葉である。ウチじゃ枝こそ違え、毎年恒例の風物詩になってる。

 

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※だが、今年は例年になく大仰な「春・夏紅葉」となってる。そう言えばヒグマの目撃情報も決定的に多い(ウチの近くでもあるし、札幌や江別じゃ道新の一面を飾るほどのニュースになってる)し、雑草の伸びも極めて速い。

 

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(町内報には、ヒグマ注意のチラシが・・・)

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 (今年はトンデモナク、熊の出没が多く社会問題に)

 

※また、当地じゃまだ毎朝晩ストーブと焚くほどの寒さ。九州や本州でも記録的な豪雨のい襲われてるし、世界でも洪水の頻発やソフトボール大の雹が降ったり、干ばつに襲われたりしてる。この現象を一過性と見るのか、大きな変化と見るのか?

 

※トランプ政権は相変わらず一過性と見る。パリ協定から離脱したのがいい証拠だ。が、世界の指導者たちの大半は、IPCC(気象変動に関する政府間パネル)の警告に従って何とか改善策に対応しようと努力してる。あの中国さえもだっ!

 

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(まだ十分に飛べないカラスの幼鳥が庭を縦横無尽に。クルルは狙うが諦め顔)

 

※かつてボスは言った。「世の中には、【無秩序の秩序】というのがあるよな!例えばラッシュ時の満員電車。痴漢行為を除けば、ありゃぁ【無秩序の秩序】だよな。無秩序であるにも関わらず、皆が秩序を保とうとしてる!」なるほどっ!

 

※今は真逆なのかもしれない。世界中の先人たちが皆が長年かけてつくりあげてきた秩序を、たった何人かで無秩序に破壊しようとしてる。【秩序の中の無秩序】このほうがよっぽど怖い。参院選。そんな道を許さないように、ここはじっくり選択だっ!

「3つの民主党!」

※2016年7月1日はオイラの誕生日である(本当に7月1日が誕生日かは定かじゃないが飼い主はそう決めた)。だからいま4歳、人間でいえば25歳ほどだ。まだ若者だ。

 

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(この家の家族になって3日目だ。可愛かったろう?)

 

※だが、オイラの人生は日本の骨格を覆す人生でもある。オイラが生まれる2年前の7月1日、集団的自衛権閣議決定され、日本は「戦争しない特殊な国」から「戦争するフツーの国」へと背面飛行を始めたのだ。この日の出来事をきっかけにして飼い主は、「安保法制違憲訴訟」の原告団の一員となる。

 

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(今じゃ少々のことには動じないが、猫より気ままなトランプにゃ手を焼かされる)

 

※さらに、「希望の党」とかいう新しい政党が立ちあげられ、これで「安倍1強」といわれた日本の政界が激動すると思いきや、“緑のおばさん”の「排除いたします」の一言で、バラバラになり野党は空中分解、「安倍1強」を補強する結果になってしまった。

 

※世界で見れば、トランプなんちゅう社会的パーソナリティ障害者が由緒あるアメリカ大統領になったり、北朝鮮との開戦危機一髪が突然融和ムードになったり、難民問題がEUを揺るがしたり、イギリスのブレぐジットが始まったり・・・猫といえども人間社会の将来に不安を感じるのは当たり前だろう・・。

 

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(モクセイ科広葉落葉樹ハシドイ。アイヌ語でプスニ。和製ライラックとも言われる)

 

※そう言えば、参議院選挙が始まったようだ。飼い主がTVを観ながらつぶやいてる。『変だなぁ、気が付いてみれば日本には【民主党】が3っつもある。【自由民主党】[立憲民主党】【国民民主党】・・・一体“民主”って何だっ?」

 

※飼い主は広辞苑で調べたらしい。オイラに向かって聞かせてくれた。「いいか、クルルっ、【民主】とは国の主権が人民にあること。政党や首相にあることじゃないっ!もう一度3つの【民主党】を本当に人民に主権がある党なのか、見極めなきゃならない」

 

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(「30年たったら石に化ける」といわれるくらい腐りにくい樹で、アイヌたちはこの樹でチセ(家)を建てた。政治もそれ位堅固でなければならぬ)

 

※「広辞苑にはもうひとつ注目すべき記述があったぞっ!【中国では古く、民の主つまり君主の意に用いた!】・・・なるほど、アベシンゾーはどうも【民主】を中国バージョンの意で使ってるらしいぞっ!なにしろ曲解解釈論が特異な奴だからなぁ・・・参院選はよっぽどしっかり判断せねば!ことにシンゾー支持者の若者よ、見極めをしっかりなっ!」・・・ふ~む、飼い主、なかなかいい線衝いてるじゃないかっ!

「宝物」

※誰にとっても幾つかの「宝物」はあるだろう。それはある人にとっては、ダイヤモンドの指輪だったり、家族の記念写真だったりする。モチロン、ひとつじゃないだろう。自分にとっては、その一つが「猫の脱爪」である。これはなかなか見付けられない。

 

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※その貴重な「宝物」が床にポロリと落ちていた。すかさず写真に収めて「宝物」のひとつに加えた。これは個人の「宝物」だが、今頃の北海道は「宝物」の「宝庫」といっていいだろう。♪知床旅情♪でお馴染みのハマナス。不老長寿の秘薬といわれる北海道原産の「ハスカップ」。さらに野山に自生するフキ、ウド、ワラビ・・枚挙に暇がない。

 

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ハマナスはナスじゃなく、「ハマナシ」が訛ったものだ)

 

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(白いハマナスはコチラでも珍しい!)

 

※「ハスカップ」はスイカズラ属の青紫色の果実。アイヌ語の「ハシカプ」が語源といわれ、味はブルーベリーに似ている。ビタミンC、アントシアニン、カルシウムなどが豊富に含まれ、最近では健康ブームと流通環境の整備によって人気急上昇の食材だ。

 

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(まだ未成熟のハスカップ。生だと保存が難しいため流通量は極めて少ない)

 

※では、日本の「宝物」は何だろう。先日大阪でG20が開催された。が、イギリスはじめアメリカ、中国、ロシアなど錚々たる先進国が突出した「宝物」を持っているとは思えなかった。何故かっ?各国とも「国民国家の対立競争体」と化しているからだ。

 

※国民の意見を反映せざるを得ない「国民国家」は、G20が目指す理想像から乖離する矛盾にぶつり、最後は武力に頼らざるを得なくなる。(案の定、米中貿易戦争は回避したものの、G20アメリカの自国第一主義に口を閉ざしたまま、閉幕した)

 

※こうした矛盾の中で唯一「宝物」を持ってた国がある。日本だ。日本は戦わない「宝物」の武器を持っている。「憲法9条」だ。この武器が今後の「国民国家」の在り方を世界に教えることができるのではないか?参院選が迫る中、一考に値する概念じゃないだろうか?

 

 

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★先日頂いたギョウジャニンニク・ドレッシングを「豆腐ソテー」にかけて食べてみた。絶品。リンゴ酢の酸味とギョウジャニンニクの濃い味が絡み、かと言って舌に残るわけでもなく、豆腐に新しい味の世界を広げてくれた。豆腐はゴマ油で表裏を焦げ目をつけただけで、時短料理としても、まさに、「絶っ!」。これも見逃せない「宝物」だった。

「共存ファースト!」

※全国的に夏至が過ぎて2日になる。が、当地では「実の夏至」は1週間近く前だった。日照のピークは過ぎ、早くも短日になりつつあるのを実感できる。やれやれ、もう下り坂の日々かぁ。これからは朝が遅く、夕方が早くなるばかりだ。

 

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※かくて、天の運航は実に正確なんだが、地の現象は誠に不確実だ。昨年まで庭に咲き乱れてたアイリスやアヤメは今年はどこかへ消えてしまった。北海道で自生するヒオウギアヤメは今年も咲いてくれたけど、花の色が例年より薄いものが出現した。宮廷人が持つ檜扇に似ていることから命名されたヒオウギアヤメに何があったんだろう。

 

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ヒオウギアヤメは山野の草地や海岸に自生する多年草。高さ60 - 120cm程度)

 

※多分、それが当たり前のことなんだろう、植物や動物が生きるということは・・・。この世に一刻として同じ状態はない。風も水も雲も太陽も・・あらゆるものが変化し続けている。重要のはそういうものと一緒に生きるということだ。それが進化と言うものだ。改めて「諸行無常の響きあり」が胸に迫る。

 

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(左端の薄い黄緑の丸い葉が桜。真ん中がヤマブドウ。右下が白樺。地面を共有してる)

 

※そう言えば、今年アスファルトと庭土の間からいつの間にか、桜の幼芽と白樺の幼芽が顔を覗かせた。観察してると日に日にグングン伸びてくる。去年いずこからやってきて定着した「ヤマブドウ」の葉の大きさに迫るばかりだ。まさに南米の移民キャラバンみたいに力強い!

 

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(移民してきたヤマブドウの葉。こんなところに移住したが大切に育てたい)

 

※この3本の来年がどうなるかはわからない。が、トランプやシンゾーなどが繰り出す毒液や排他的妨害がない限り、きっと定着するんだろう。そして何とかまあ~るく馴染んでいくに違いない。「共存・共生」・・・植物はその生き方を知っている。世界がドンドン非寛容化、分断されてしていく中、チョッとだけホッとする時間を見付けた。