【スローライフ阿寒】

自然の中に置かれると人は何を、どう、考えるのか、ゆっくり対話しながら生きたい

 “ 食料自給率”を上げるぞ!

世界金融危機が金融恐慌へと現実味を帯びてきた。株価は荒っぽい乱高下を繰り返した挙句、世界同時安が続き下げ止まる気配さえない。石油価格が下がるのは嬉しいが、株価が下がるのは不安心理を煽る。
しかも一方では、為替はこの一週間で10円も円高になり、トヨタなどでは4,000億円もの利益が吹っ飛ぶ勘定になるという。いやはや、参ったね!
この負の波動は気象にまで反映してるようだ。というのも、今年の阿寒の晩秋は株の乱高下同様、天気が落ち着かない。地元の人は言う。「あんまり経験ないねえ、こういう天気」。
そう、霜が降りた翌日に20℃以上になったり、その翌日には、0℃近くまで下がったりする。ハコヤナギの木に打ち付けた寒暖計も大忙しだが、人間のほうも大変だ。長袖の重ね着したり、半袖のTシャツで汗を掻いたり…。今日も18℃もある。
聞くところによると温暖化の特徴は、寒さと暑さが往き来するというじゃないか。まさにこりゃ、気象危機状態だと言っていい。世界中が危機感を抱いてる環境問題はどないするんや!
そうそう、負の波動の反映はまだまだある。食糧危機だ。何しろ日本の食糧自給率は39%しかない。チョッと何かがあれば、一気に食糧危機の要素を孕んでる。アメリカ追随外交の結果ということもできるだろうし、農業政策の失敗と言うことも言えるだろう。ともかく、自分のことは自分で護れと言うことか。アメリカ型の自己責任主義を官民あげてもてはやした結果だな。
ようし、それなら自分の食料は自分で確保、個人の“食料自給率”をあげようじゃないか。そして少しでも世の中に貢献しよう!
ま、そんな思想的、哲学的思考があって植えたわけじゃないけど、今年はウラの畑でジャガイモを収穫した。男爵やメイクイーンよりも煮崩れしない「キタアカリ」という品種だ。今日はこれのビーフシチューを御願いする。自給自足の生活を目指すのだ。
そう思うとかなり不安が溶けてきた。食欲も湧いてくる。
見上げれば、写真のような水色の空がドカーン!一瞬、水中を泳ぐ魚の気分。そして地上に目を移せば、燃えるばかりの紅葉…。人間にとって、気象危機は何はともあれ、癒しももたらしてくれる。金融危機よりは、はるかに優しい。