【スローライフ阿寒】

自然の中に置かれると人は何を、どう、考えるのか、ゆっくり対話しながら生きたい

化石鉱山、200万年の旅!

阿寒シェル鉱山(←クリック)そこはウチからクルマでわずか20分。だが、200万年前にタイムスリップできる時間の扉でもある。
雪に埋もれてた前回は、入り口までしか行けなかった。だが今回は200万年前の化石が眠る現場まで案内してもらった。
入り口から細い山道を下る。駐車スペースに突然大きな岩壁が現れた。「この岩壁見てください」。

そこには何と、タカハシホタテの化石が煌く星のように張り付いてた。圧倒的な量である。この豊富な貝が、200万年前、いやもっとずっと前から海の底でビッシリと棲息してたのだろう、それがドラスティックな地殻変動で隆起し、地上に押し上げられて山となった。改めて地球の激烈な活動にショックを受ける。
阿寒シェル鉱山は露天掘りである。砂地の中に貝化石が埋まってる。その砂も実は化石なのだという。貝の表面にくっついてた藤壺プランクトンなどが化石化したものである。
「我々はプランクトン化石と呼んでますが、これらの化石が一緒にあるのは非常に珍しいということです」
地球の履歴書の1ページを開いたようにコーフンして、鉱山内をあちこち飛び回る。化石を拾う。
中には、何の化石か分らないが、赤、緑など色とりどりの同心円が美しい金太郎飴のような棒もあった。もしかしたら、何かの動物の骨なんだろうか?そういえば、200万年よりはるか以前と言われる鯨のヒゲ化石も見つかってるという。

我々現代人は、45億歳と言われる地球に住んでる。当たり前だが、その地球を我々世代で終らせてはならない。
今回の旅はわずか1時間半の小さな旅だったが、地球と生物の履歴に思いを馳せるビッグな旅でもあった。
こんなタイムスリップを体験しちゃった者には、その体験を伝える伝道師としての役割がある。
そう、さしずめ地元の小学生に伝えることからでも、役割を始めようか・・・。