【スローライフ阿寒】

自然の中に置かれると人は何を、どう、考えるのか、ゆっくり対話しながら生きたい

 食用ホウズキ!

ホウズキといえば、赤い袋を裂き、熟した実を取り出して中味を楊枝でほじくる、そして皮の部分を口の中で「プープー」鳴らす。
そういう役目の植物のこととばかり思ってた。そう、浅草のホウズキ市などで売ってるあの観賞用ホウズキのことである。
ブキッチョだった自分は、子供の頃中味を掘り出すことが出来ない。他人につくってもらったものを鳴らすことが出来ない。しかも苦味がある・・。ホウズキは好きじゃなかった。
ところが、である。実を食べられるホウズキがあるという。「そんなホウズキもあるのか」
育ててる農家を訪ねて畑を見せてもらった。農場主は「美味いから食べてみな!」と言う。「熟したヤツは地面に落ちてる」

で、恐る恐る地面に落ちてるヤツを拾ってみる。形はそっくりだが何だか違う。袋は茶色がかってるものが多く透き通ってるような感じだ。
袋を裂く。ポツンと顔を出した実をねじって取る。口に入れて恐る恐る噛む。
何と、甘い!まるでミニトマトに少量の蜜を混ぜたような味わいなのである。「へえ〜、こんなにジューシーなんだ」
開高健の言う「新しい天体」を発見した気分だった。

食用ホウズキは、別名ストロベリートマトと言うらしい。言いえて妙だ。
まさにトマト。こんな新しい品種も生まれてることにオドロいた。これなら嫌いじゃない。
バイオテクノロジーの成果に乾杯!う〜ん、何だか面白くなってきたぞ。