【スローライフ阿寒】

自然の中に置かれると人は何を、どう、考えるのか、ゆっくり対話しながら生きたい

 遅咲きの誇り!

▼5月17日(金)、釧路の「サクラ開花宣言」が出された。ローカルニュースでは早速、「ついに釧路のサクラに開花宣言が出ました。2年連続、列島最終着地点は釧路でした」と報道した。

▼何だか言い方に艶がないなぁ、もうチョッと言い方がないのかねぇ…。「終着地点」なんて地理用語を使うと、何だか最果ての地、辺境の地、行き止まりみたいな寂しさが出てきちゃうじゃないか!
▼せめて「日本で最も遅咲きとして注目されていた釧路のサクラが、今年も色っぽい花を咲かせました」ぐらいの言い方ができんかねぇ。遅咲きは早咲きより奥が深そうだし、内容もあるように思える。ほら、よく言うでしょ、「あいつは早咲きだけど、すぐに散っちゃうよ」なんて…。

ローカル局には地域への誇りと愛情の種を蒔き、芽を出させ、花を咲かせる。さらに、そうして育てた地域の活力を全国に向けて発信する…。そんな役目もある筈だ。♪釧路よいと〜こ、一度は〜おいで〜 ドッコイショ♪みたいな自画自賛を全国にばら撒いたら面白いのに…。

▼ま、それはさておき、開花宣言どおり、殆ど人の入らない険しい崖には 自生のエゾヤマザクラが逞しく花を咲かせてた。桜名所のソメイヨシノもきれいだが、山の中に毅然として自生するエゾヤマザクラは、実に野趣にあふれ、癒しを与えてくれる…。酒や宴会のいらない花見である…。