【スローライフ阿寒】

自然の中に置かれると人は何を、どう、考えるのか、ゆっくり対話しながら生きたい

「残り物には福がある」

※先週土曜夜、普段はあまり観てないNHK番組、「ぶらタモリ」を真剣に観てた。というのも今回のぶら散歩地は、北海道「富良野・美瑛」。偶然にも前日、前々日と、ブロ友の「solachiさん宅」訪問、さらに温泉へと小旅行した空知地域が舞台だったからだ。

 

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(雪をかぶり始めた十勝岳。麓の「白金温泉」の泉質はこれまでで初体験だった)

※番組がロケしたのは夏場。自分が旅したのは、冬の入り口と季節の違いはあったが、行ってきたばかりの地域を番組で追体験するというのは、フシギな感じだった。

※番組は➀富良野、美瑛は残りモノだった?➁美瑛の畑はなぜパッチワーク?➂富良野の悲劇とラベンダーの意外な関係とは!➃新名所、青い池の部で構成されてた。

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(多数の観光客が訪れる青い池。この観光地も、砂防ダムで残された「福」だという) 

富良野上富良野地区(空知地方)への入植は、比較的遅く明治の後半から大正にかけて行われたようだ。つまり北海道開拓の残り物とされているようだ。入植が遅れたのは、やはり内陸部の原生林が開発を阻んでたからのようである。もうひとつ活火山十勝岳の噴火活動にも原因があった。

※が、この過酷な開拓の歴史を番組では「残り物には福がある」と捉える。厳しい自然条件を神が残してくれた「贈り物」とポジティブにとらえる。今が豊かに、全国区になったからである。日本の食卓になり、世界の観光地「FURANO」なったからである。

※その捉え方が、前日に通過したり、過ごしたりした場所のゆえに実にリアルだった。開拓の歴史、さらには「北の国から」「ポッポや」などが目の前に浮かんだのである。

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※2日間の全走行距離570km。道民は「近いべさっ」という。確かに大した距離じゃないかもしれない。が、番組を含めて3日間で走った距離は120年という時間距離だった。

※さて、120年後、我々は子孫に「残り物には福がある」と言われるものを残せるだろうか?トランプは?シンゾーは?プーチンは?子孫とは、日本人だけじゃなく未来の人類のことである。残せるのが負の遺産ばかりだとしたら、現代人は罪が深すぎるっ!

「132年ぶり」

※今年の初霜はそれなりに早かった。10月上旬には何日か降りた。大雪山などの高山でも早期に降雪があり、地元局では、峠越えの車に冬タイヤへの履き換えを推奨してた。

※ところが、平地の初雪は未だ観測されていない。HBC恒例の「札幌初雪クイズ」も応募者2032人のうち残るは118人(11月7日現在)に…。今はもっと減ってる筈だ。

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※北海道には稚内旭川、札幌、網走、室蘭、函館、帯広、釧路の8地点に初雪観測地点があるが、今日までにこの8か所で初雪が観測されないのは1886年以来、実に132年ぶりなのだそうだ。

気象庁は「エルニーニョが発生したと見られる」と発表した。つまりは暖冬傾向にあるということだ。個人的には雪さえ少なければ暖冬はウレシイっ!

※だが、暖冬と予想されてながら実は厳冬だった、なんてこともありうる。有利だった筈の候補者が、たった一言の失言で落選を招いた2年前のアメリカ大統領選もあった。

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※その後の核の脅威、地球温暖化、貿易戦争、性差別、人種差別、宗教対立…世界の秩序が破壊的混乱を起こしてることはご存知の通りだ。たった一人のモンスターの出現でこういうことが起こり得る。もっともそのモンスターを造りだしたのは大衆だ。

※さて、史上もっとも遅い初雪はどうなるのか?もし、地球温暖化が原因のひとつであるとすればそれを避ける処方箋はもはやないのか?もっとも劇薬(原発)には「クスリのリスク」という、劇症副作用がある。

※こうした人間社会の「業」を知るや、知らずや石楠花は来年の春を信じてルーティンワークの蕾を固め、柳の木は渾身の力を振り絞って葉を落とした。言葉を失う!

「“ムダ”は本当に“ムダ”なのか?」

※散歩中の猫がハーネスをグイグイ引っ張って行く。何かを見付けたようだ。バッタか、それともトンボだろうか?突然、ハーネスが緩んだ。その鼻の先にはあれっ!意外なものが・・・。

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(何か月ぶりだろう、手前のブラシを回収できた)

※以前、トイレのブラシが庭先で盗難に会ったことは「犯人は誰だっ!」というタイトルで拙ブログに書いた。何と、その盗品の柄付ブラシが、拙宅から20mほど離れた枯草の中に横たわってたのである。

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(やはり、二つで一つの役割を果たすセットはいい!)

※泥棒犯人がカラスであるという信念は変わらない。が、恐らく持ち運びの重さに耐えかねたんだろう、夏場鬱蒼と茂った草むらで持ち運ぶのを諦めたに違いない。泥と枯草にまみれて汚れまくってた。

※盗品は手元に戻った。が、取り戻した高揚感はあまりなかった。次世代のブラシをすでに購入してたからである。それに、新ブラシのほうが使いやすかった。とはいえ、旧ブラシが盗まれた時の喪失感を考えると、捨てるわけにもいかない。というワケで、家に居てもらうことにした。

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(回収した草むらには翌朝しっかりと霜が降りた。寒いっ!)

※ふと「ムダ」という言葉が頭をよぎった。トイレブラシが2つもあるのは確かに「ムダ」だ。しかも一方は今後あまり使う予定がない!だが、この「ムダ」は、自分にとっては思い出の詰まる必要な「ムダ」と考え直した。

※そう言えば、効率ばかりが求められる世の中。恐らく効率主義が幅を利かせ始めたのは、第1次産業革命からだろう。今じゃ、マーケティング手法が確立し、政治にも経済にも「効率」が要求される。

※が、生き物の本質は「ムダ」の連続である。民主主義も恐らく「ムダ」の積み重ねだ。権力者が物事をいち早く進めるには、議論は「ムダ」な作業だし、相手の言い分を聞くことなんてもってのほかだ。

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(車のフロントガラスにも霜が貼り付いてた。やれやれ冬だ)

※トランプも、アベもプーチンも習も、「ムダ」を許さないことでは、体質的に同じと思える。そう言った意味で、世界の民主主義の中心を標榜するアメリカの、明日の中間選挙結果が気になる。

※もし、共和党が上下両院とも勝利するようなら、世の中に「ムダ」の存在は、「ムダ」になるだろう。アメリカと家来の日本の存在が問われてる!

「ニュース」

※10月23日、政府から「シリアの反政府軍に拘束されていたジャーナリストの安田純平氏が解放された」と発表があった。その後のメディア及びネット上の騒がしさはご存知の通りだ。ともかく、日本は「安田解放ニュース」一色に染まったといっていい。

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※ところでこの、日常的に使うこの「ニュース」という言葉だが、不肖ワタクシは英語で「NEWS」(新しく起こった事々)と解釈してた。ところが、日本の英知「池上彰」氏によると、もうひとつの解釈の仕方があるんだそうだ。それはーーーー

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※「North」「East」「West」「South」の頭文字を取った略語、つまり「東西南北」で新しく起こった事々のダブルミーニングと言うわけであ。なるほど、そう解釈すれば科学から事件、事故、歴史的発見、気象情報・・あらゆることが「NEWS」となる。

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大雪山で初冠雪があったのも「NEWS」エルニーニョが発生したのも「NEWS」、阿寒で初霜が降りたにもかかわらず紅葉が地を燃やし続けてるのも「NEWS」だ。

※どうやら、最近の人類は「NEWS」が主食になったらしい。それほど「NEWS」は、人類生存のエネルギー源に欠かせないものとなった。それが幸福をもたらすのか、崩壊をもたらすのかは分らない。

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★安田氏を巡っては、いつもと同じように相変わらず「自己責任論」が声高に叫ばれてる。ま、こういう不毛の議論はもう止めにしたい。安田氏は不肖ワタクシの故郷の地方紙「信濃毎日新聞」の元記者だったが、そういう判官贔屓を抜きにしてもウレシイ「NEWS」として歓びたい。「エライ、3年4か月もの間よく耐えて還ってきてくれた!」

【最後の紅葉】

※今年の紅葉が見納め、ということじゃない。ましてやこの紅葉の木が枯れるというワケでもない。「平成最後の、紅葉」ということである。・・・「平成最後かぁ・・・」

※平成元年12月16日、自分の母親は他界した。74歳だった。苦難の人生だったのか、幸せなだったのか…分らない。ただ、晩秋になって妙に「平成」という年号に郷愁を感じる。
※一日、一秒、「平成」という時代が終焉に近づいてるせいだろうか?当たり前のことだが、これから出会う総べてのことが、「平成最後」の出来事となる。

※政治も、経済も、教育も、スポーツも、紅葉も…ともかくあらゆることが「平成最後」のこととなる。年号によって、これほど時間と言うものを意識したことはない。


(行政センター前庭にある紅葉、毎年圧巻だ)

※モチロン年号が変わることによって、明治維新のように時代が激変することはあり得ない。だが年号によって人の意識は変わるかもしれぬ。人の意識が変われば、時代も変わる。

※「平成最後の紅葉」を脳にしっかり焼き付けておくことにするかっ!来年見る紅葉は「別の年号、最初の紅葉」だ。紅葉にとっちゃ、毎年そうは変わらないんだろうけど・・・。

 【世界中、五里霧中】

※気象台は、霜注意報、濃霧注意報・・・冬到来間近を告げてる。だが、一方で二週末連続の台風情報を緊迫した声で伝えてもいる。『不要不急の外出は絶対に避けてくださいっ!』

※そこで、暴風雨に備えて急遽、木の枝払いと、根の浮いてた柳の木などを伐採してもらうことにした。台風の接近との時間の競争である。幸い台風襲来の一日前に作業を終えることができた。

(ヤチダモの木、張りだしてた枝を払った。直径25cmほど)

※最近の気象予報は的確だ。翌日はそれ相応の暴風雨に襲われた。が、24号ほどの強風ではなかった。それにしても何故これほど「非常に強く大型な」台風が次々と上陸するのか?


(根の浮いてた双子のハコヤナギの木。直径40cmほど。寒暖計をかけていた)

地球温暖化が原因のひとつであることは分かってるらしいが、それ以上の決定的要因となると誰もが口を閉ざす。決定的要因が断定できないので【五里霧中】というわけだ。


※どうやら日本の進路、さらにアメリカ及び世界の進路についても同じことが言えそうだ。
一寸先は闇、【五里霧中】。どうやら、『人間行動予報は気象予報より難しい』らしい。


(来る冬に向けて身を寄せ合うツチスギタケ。食△。チョッとアブナイっ!)

※霧の発生要因ははっきりしてる。科学実験で再現できる。人間の行動予報も、実は歴史検証で明らかになると思うんだが、最悪なことに過去に学ばないのが人間のようだ。


(クモの親戚、座頭虫?(らしい)アメリカじゃアシナガおじさんとも呼ばれる。やはり寒いのか、おしくらまんじゅう状態。思わず世界のリーダーたちを思い浮かべた)


※やれやれ、トランプにも、シンゾーにも、プーチンにも、習近平にも、金正恩にもすぐに厳冬がやってくるのに、厳冬から逃げることに必死なのは【五里霧中】か?情けないっ!